Sponsored Link

メモ

NHK教育テレビ "ハートをつなごう"

発達障害 第9弾 「ともだち」
 4月30日(水)、5月1日(木)午後8時~8時29分
 再放送 5月7日(水)、8日(木)午後1時20分~1時49分

この"ハートをつなごう”では、家庭・教育現場・就労など様々なテーマで、当事者やその家族の体験談等の具体的なケースを元に語り合うというスタイルで 継続的に発達障害を取り上げてきました。

当事者にとっては いわずもがなの内容であったり、番組内で取上げられた例のように上手くいくのはまだまだ例外の部類、などという声ももちろんありますが、「ああ、うちもそのとおりなのよね」という共感や、成長過程で起こる様々の困難を乗り越えるヒントを得ることもできます。

この種の番組が増えるのは「発達障害」の理解を広めるためには大いに歓迎すべきことなのですが、いわゆる「関係者」以外で視聴する人はどれくらいいるのでしょう。良質な番組であればあるほど、「私には無関係」と思っている多くの人たちに見ていただきたいと思います。

「知ることが第一歩」
発達障害 | comments (3550) | trackbacks (0)

げんちゃんすごろく

sugoroku.jpg


今日はあやちゃんと遊ぶ日。
あやちゃんのためにぼちぼち作ってきた双六を一緒に完成させた。
あやちゃんは小学3年生で、色が白くて笑うと片方のほっぺにエクボができるキュートなお嬢さんだ。

そのあやちゃんは算数の計算と字を読むことがちょいと苦手で、それでも一生懸命頑張っている彼女を私は心から尊敬している。

そんなあやちゃんが 少しでも楽しく漢字を覚えたり計算ができるようにならないものかと、ない知恵を絞って考え出したのが「げんちゃんお散歩すごろく」。
あやちゃんは大の犬好きで、私の実家で飼っている犬の写真を見せたら大層気に入ってくれて、今あやちゃんちのPCの壁紙はうちのアホ犬だ(笑)
本当はあやちゃんも犬を飼いたいのだが マンション住まいなのでしばらくはじっと辛抱の子なのだ。

で、双六だが
ダンボール箱の側面を切り取りそれに色画用紙を貼り、進むマス目もやはり色画用紙を切り抜いて糊で貼り付ける。
あらかじめ輪郭を書いておいた色画用紙をあやちゃんが慎重にはさみで切っていく。(あやちゃんは手先の微細運動が苦手なので、これも訓練になるのだ。)

様式は ごくごくありきたりの双六で、サイコロで出た目の数だけ進み、マス目のところどころに指示が書いてあってそれに従い、、また 止まる度に裏返しにして積んであるカードを一枚めくってそのカードの指示を実行するというもの。

マス目には、
「3が出たら5つ進む」
「3回まわってワンと言う」
「げんちゃん脱走、ふりだしにもどる」
「げんちゃんお昼寝、1回やすみ」
「げんちゃんウンチ、1回やすみ」・・・・・などなど

そして肝心なのが止まる度に引くカード。カードは引くたびにそれを音読する。(あやちゃんは音読も苦手)

カードには
「自分の右手で となりの人の鼻をつまむ」(ここで漢字が4組と左右の認識)
「チョコを買って お金を80円はらう」(実際にお金を用意しておいて数えさせる)
「"寒い"の反対語を言いましょう」・・・・・などなど
サイコロは2つ使い、出た目を足してその数だけ進む。(計算の練習)

カードを進度に応じて変えていくことで何度も遊ぶことができる。
実はこっそり「となりの人のかたを10回もむ」など、私自身のためのカードも忍ばせてあるのだが、そんなのに限って自分で引いてしまうんだろうな(笑) 動機が不純だから(笑)
と まあこんなカードをとりあえず50枚ほど用意しておいたのだ。

二人で指先を糊でバリバリにしながらこの双六を完成したところで夕食の時間。私の一番幸せな時間(笑) 今日は魚介類や野菜の天ぷらをおなかいっぱいいただいた。うーーん、満足満足(笑)

食後あやちゃんのお母さんも加わって双六で遊ぶ。ゆっくり時間をかけながら、必要に応じて助け舟を出したりして、あくまでも楽しむことを優先してゲームをすることが第一なのだ。
激戦の末、トップでゴールしたのは あやちゃん。あやちゃんの嬉しそうな顔を見て、こちらも嬉しくなって思わずニヤニヤしてしまう(笑)
これが好評ならば、他の子供たち向けにも作ってみよう。

時々この双六で遊んでくださるようにご家族にお願いしてあやちゃんの家を出た。
空を見上げれば今夜は満月だ。

(2004・7・3 記)
発達障害 | comments (1666) | trackbacks (0)

配慮をお願いするということ(3)

配慮をお願いするということ(1)で 配慮のお願いの例を2~3挙げましたが、ここではもう少し具体的に書いていこうと思います。

・面談前の準備
面談にはじゅうぶんな時間を確保できるように、予めその旨を先生に伝え面談時間の約束をしましょう。
あれもこれも伝えたいと思っているうちに時間はどんどん過ぎていってしまいますから。

そしてその際、(1)でも記したように、面談は担任だけではなく他の先生(校長先生、教頭先生等)に同席していただけるようにしましょう。(何か起こってから初めて校長先生らに面談を求める場合、担任の先生との関係がこじれてしまうという例も少なくありませんし…)

また、その時間を有効に使うために、学校側に伝えたい事柄の要点を整理して書き出しておきましょう。

・どのように伝えるか
「具体的に」のひと言に尽きます。
教師の発達障害に対する理解の程度に差があるということもありますが、何よりも、その子供の状態・特性はその子供特有のものであるからです。

例えば、自分の思い通りの過程を経ないときにパニックを起す子供の場合、ただその事実を話すだけではなく、どんな状況で、どんな言葉かけをしたときにそうなるのか。
そしてパニックを起したときの対応として、どうするとその状況が改善されるか、逆に悪化させてしまうかを、養育者の経験を踏まえてお話しすると良いでしょう。

このときに「こんな時は このようにお願いします」と話すより、「そうなったときに家では○○したら少しずつ落ち着いたのですが、△△したら 火に油を注いだようになってしまいました」などと養育者の対応の仕方の成功談・失敗談として話す方が、より具体的なイメージを持って先生も理解できると思います。

お願いすると言うより、養育者と教師とができるだけ詳細な情報を共有して 様々な事態に対処できるようにすることが最も重要なことなのです。
そうして先生と養育者が、お互いに同じ目的(子供の成長)のために協力し 支え合えるような関係を築くことができれば本当に心強いですね。
発達障害 | comments (1095) | trackbacks (0)

配慮をお願いするということ(2)

そもそもこの記事を書くことにしたのは、この4月に小学5年生になった学習障害を持つ女の子(ここでは仮にノンちゃんとしましょう)のお母さんからの相談を受けたからなのです。

そのお母さんは(1)で書いたように、新学期早々 例年のように担任の先生に事情を説明し いくつかの「配慮」をお願いしに行ったのです。
新しい担任の先生は50過ぎの女性の教師で、「優しい」と評判で、ここ数年は低学年の担任をしていたということです。
こちらの話すことをよく納得してくださり、「できるかぎりのことをしますから安心して下さい」という先生の言葉に、お母さんはほっと胸をなでおろしました。
クラス替えや担任が変わる度に担任教師に説明するというのは、親にとってなかなかしんどい作業なのです。
最近では特別支援教育の推進や発達障害者支援法の成立等で その認知度は高まってきてはいますが、まだまだ現場に浸透しているとは言いがたく、時には「特別扱いは本人のためにもなりません」(個々への配慮と特別扱いとは同義ではないのですが・・・)などと取り付く島もないという事態も稀なことではないんですね。

話を元に戻しますが、それから2ヶ月が経過し、このお母さんはノンちゃんのクラスメートの母親から そのクラスが荒れているようだということを知らされます。しかも原因はわが子にあると・・・。

その話によると、ノンちゃんは授業中や休み時間に時々泣く事があるのですが、そうした時その担任の先生は「誰が泣かしたの?!」とよく事情も確かめもせずに子供たちに尋ねるのだそうです。
そもそもノンちゃんは、学習の遅れや運動能力のまずさから自信を失ってきていて、何かできなかったり失敗したときに悲しくなってついつい泣いてしまうことがあるのです。

もちろんこういう子供たちはいじめにも遭いやすいので細心の注意が必要ではありますが、いきなり周囲の子供たちを犯人扱いするような態度は 結果的に ノンちゃんにとって最もよくない状況を作り上げてしまいます。

悪い影響は2つ。
第一に、子供たちはこうしたことに不公平感を持ちます。この「不公平」ということに子供たちはとても敏感です。昔から「えこひいき」ってよく聞く言葉ですよね。そして「贔屓」された本人に対して敵対心を持つものです。
第二に、こうして「贔屓」する先生に対して子供たちが不信感を持ち、その先生の言うことを聞かなくなり クラス運営が困難になります。
何か問題が起きた時、こうした教師の下ではその解決が容易ではありません。
こうなってくるとノンちゃんは孤立して居場所を失い、いじめの対象になる危険が増すのです。(現にそれらしき兆候は見られるということです。でもそのことを本人は誰にも話してはいませんでした。)

・・・・と、ここまでは2005年6月2日に下書き保存したものです(大汗)
発達障害 | comments (1800) | trackbacks (0)

配慮をお願いするということ (1)

新学期が始まって2ヶ月が過ぎ、子供達もそろそろ新しい学校やクラスに慣れてくる頃です。でも、発達障害を持つ子供たちにとって 新しい環境に慣れるという事は大仕事ですし、新たな問題を抱え込むことにもなりかねないという危惧もはらんで、本人も親も大変な緊張を強いられる時期なのです。
(今ではいつも賑やかでうるさい程の私でも 高校生までは本来の人見知りの性格から4月は毎年憂鬱でした。)

子供に何らかの発達障害があると認知してる親御さんは、就学・進級・進学に際して、大抵の場合 事前或いは新学期が始まってすぐに学校に子供の状態の説明とそれに対する配慮のお願いに行きます。(一人ひとりの子どもに応じた配慮というものは 本来はどの子供にも行われて然るべきものです。いわゆる健常児にも、引っ込み思案の子供もいれば元気を持て余すくらいの子供もいたり、暢気な子供も居ればせっかちな子供もいて十人十色なんですから。)

まず、小学校入学に際して

できればクラス編成される前に(例えば就学時検診の時など)子供の特徴を説明して 何らかの配慮が必要なことを伝えます。
その際、同じ幼稚園・保育園から入学する子供が居たら同じクラスにしてもらえるように頼むことも有効な手立てです。
たとえ本人同士が特別仲がよくなくとも、見知った顔がクラスの中に居るということだけでも、かなりの安心感が得られます。
また親同士コミュニケーションをとることで、先生からも本人からも得られない子供のクラスでの様子を知ることができ、何か問題があれば早期に対処することが可能となります。

入学後・進級時などのクラス編成後に際して

新学期が始まったら できるだけ早い時期に学校に出向き子供の持つ問題について「具体的に」お話しします。(例えば、学習障害やADHDの子供たちは物事に集中できにくいので 一番前の席にして適宜声掛けをお願いする。)
この場合、相手は担任の先生だけではなく 教務主任、教頭先生(できれば校長先生にも)などの先生方にも同席していただくと良いでしょう。
このことは重要で、学校側で言えば担任一人で問題を抱え込むことなく学校全体としてサポートするという状況を作りやすいこと。子供側にとっては、もし担任の先生の対応に不都合があった場合、ともすれば閉鎖的になりがちな学級経営を風通しよくできるということがあります。

ただこの「配慮のお願い」も クラスの子供たちとの関係、担任の先生の指導方針、また先生の力量と関わってくるので非常にデリケートな問題を含んでいます。
このことについては次回に。
発達障害 | comments (1373) | trackbacks (0)

躓きヲ持つ子供たち(2)

前回の記事の中で、軽度発達障害は「いつ気づくべきか」という問いかけに対して「早期発見の一語につきる」とお答えしました。

発達障害の子供たちが持つ困難は、生まれもっての障害に加えて「二次障害」があります。
「二次障害」とは環境や周囲の人との関わりの中から生まれてくる障害のことで、たとえば本来の障害のせいでできないことを、怠けているとか我儘と見なされて、過度の叱責や非難を受け またいじめの対象になったりして、本来の障害に「自信喪失」「学校不適応」「心身症」などの行動面や精神面で多様な問題や症状が現れます。(具体的な症状は ”続き”にて)

そしてそれらに適切な対応がなされないまま最悪の結果を迎えると『Moonless night』の記事にあるように発達障害を抱えた人たちが犯罪の加害者となったり、児童虐待の被害者となる場合があります。
現に、ある子供病院に訪れた被虐待児の半数強に発達障害が認められたという報告もあります。

子供の発達を可能な限り促し、またこれらの不幸な結果を招かないためにも、できるだけ早い時期に子供が持つ障害を発見し その本人に必要な支援が行われ二次的な障害を引き起こさないようにすることが重要なのです。

子供の持つ障害の発見は、養育者(特に母親)によってなされる場合が多いのですが、まだまだ発達障害に関する認識が浸透していない今日では、保健行政の担う役割は非常に大きなものがあります。それぞれの自治体の保健所が行う乳幼児健康診断は今後その役割を果たすべく整備されることが急務です。

しかし現状は前出のサイトの「自閉症、保険師の65%理解不足」に記されているように、医療・行政面での整備は大きく遅れています。しかも子供一人に充てられる健診の時間は非常に短時間で、その時間内に子供の障害に気付くのは至難の業です。(発達障害は顕著な症状が見られない場合は特にその発見は非常に困難で、経験豊富な児童精神科医の診断が望まれるのですが その数は発達障害児の数に比して非常に少ないのです。)専門的な人材の育成が早急に望まれます。
続きを読む>>
発達障害 | comments (883) | trackbacks (1)

躓きを持つ子供たち(1)

昔からクラスに一人位は 落ち着きがなくて授業中席にじっと座っていられない子供や、何をやってもぶきっちょで運動も苦手、遊びのルールがよくわからなくて友達と上手く関われない子供、簡単な計算や漢字の書き取りにも苦労する子供・・・こういう子供たちがいたと思います。

最近になってこういう子供たちが持つ困難さのことを「軽度発達障害」という用語を使って表すようになりました。

軽度発達障害の子供たちは 知能の遅れが認められないか或いはそれほど大きくないのが特徴です。
「軽度」という言葉からその子供たちが持つ問題も軽いと思われがちなのですが、一見「軽度」であるがために必要且つ適切な教育や支援が行われず、社会的な保障も受けることができない場合が多いのです。

周囲の人からは(ときには学校の教師でさえ) その障害の見た目のわかりにくさから、「困った子供」「わがままな子供」「扱いにくい子供」などと見られ、親の躾が悪いとか親の愛情が足りないなどと 親に対して非難が向けられることもしばしばです。

ここではっきりしておかねばならないのは、これらの障害は決して親の養育態度や成育環境に問題があるから起こることではないということです。
まだ確かな原因は解き明かされるに至ってはいませんが、脳に機能的な問題があって引き起こされるものと考えられています。

「発達障害」と言いますが、発達は止まっているのではなく適切な対応が行われれば 社会生活を営む上での困難さをより軽くさせることが可能です。
逆にそれが行われなかった場合は、集団生活の中で多くの不都合さを生じ、子供の場合は「虐め」「虐待」などの対象にされやすく、成人してからも社会に適応するのが困難になります。

こうしたことをできるだけ多くの人々に知ってもらい理解を深めてもらうことは 発達障害を持つ人が生きやすくなるだけではなく、他の障害がある人、さらにはすべての人にとってよりよい世の中になるものと思います。
発達障害 | comments (1887) | trackbacks (0)
calendar
<< April 2024 >>
SunMonTueWedThuFriSat
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930    
twitterもどき???
ぶつくさ言ってみたり(笑)
recommend
みんなうんち

みんなうんち | 五味 太郎

recommend
おなら

おなら | 長 新太

selected entries
categories
archives
recent comments
recent trackbacks
profile
others

☆ Special Thanks ☆
Losg member, T K R

baner